問題と問い|課題設定・分析計画
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課題設定・分析計画(初級・読む25分+演習30分)
この授業のゴール
- 「売上が下がった」などの現象・目標と、分析で答える問いを区別して説明できる
- 問いに必要な5要素(対象・期間・定義・比較・変わる判断)を埋めて、1文の分析の問いを書ける
- 売上を「来店者数×購入率×購入者1人当たり売上」に分解し、どの要素の変化に対応しているかを計算できる
- 分解の結果から言えること(どこを調べるか)と言えないこと(原因の断定)を分けて書ける
仕事でどう使うか
分析の仕事は「データを集計すること」ではなく、誰かの判断を良くすることです。依頼は多くの場合「売上が下がっているので分析して」という漠然とした形で届きます。この依頼をそのまま集計に移すと、グラフはたくさんできても、誰も何も決められない報告になりがちです。
| 路線 | この授業の使いどころ(成果物・意思決定) |
|---|---|
| DS(データサイエンティスト) | 分析依頼を受けたとき、最初の30分で「問いの1文」と「分解の表」を作り、依頼者と合意してから集計に入る |
| ML(機械学習エンジニア) | 「AIで売上を上げたい」という要望を、「どの判断を予測で置き換えるか」(例:発注量の決定)という問題設定に直す |
| DX(DX推進・AI企画) | 現場の困りごと(現象)と、改善施策の優先順位という判断を結び付け、プロジェクトの範囲を決める |
| RS(研究者) | 興味のある現象を、検証可能な研究課題(何と何を比べると何が分かるか)に絞り込む |
この授業では、架空の雑貨店の売上減少を題材に、現象 → 問い → 分解 → 次に調べることの流れを体験します。モジュール全体(AN01)で、最終的に「担当・期限・比較案・判断できないこと」まで書いた分析計画を作れるようにします。
前提
次の考え方を使います。不安があれば先に戻ってください。
- データ・情報・判断の違い(数字そのもの、意味づけされた数字、それを使った行動の選択)→ データ・情報・判断の違い
- 売上を掛け算に分ける考え方(来店者数×購入率×単価)→ DSの仕事を小例で体験
- 割合とパーセントポイント(20%→25%は「5パーセントポイント増」で「25%増」)→ 比率・割合・パーセントポイント
- 必要な問いとデータの関係 → 必要な問いとデータ
計算は掛け算と割り算だけです。本文中の Python のコードは画面内で実行でき、数字を変えて試せます。
身近な状況:「売上が下がった。分析して」と言われたら
架空の雑貨店「さくら雑貨 駅前店」の店長から、次のような依頼が届きました。
「先月に比べて今月の売上が2割も下がった。原因を分析してほしい。」
手元にある数字は次の表です(1人の購入者は1か月に1回だけ買う、という架空の単純化をしています)。
| 項目 | 先月 | 今月 |
|---|---|---|
| 来店者数(人) | 1,000 | 800 |
| 購入率(購入者数÷来店者数) | 20% | 20% |
| 購入者1人当たり売上(円) | 1,000 | 1,000 |
| 売上(円) | 200,000 | 160,000 |
ここで多くの初学者がやってしまうのは、すぐに「広告を減らしたからだ」「天気が悪かったからだ」と原因の話を始めることです。しかし、店長の言葉には次の3種類が混ざっています。
- 現象:売上が20万円から16万円に下がった(観測された事実)
- 原因の推測:何かが原因で下がったはずだ(まだ確かめていない考え)
- 暗黙の目的:売上を元に戻したい(店長が本当に欲しいのは、何をすればよいかという判断材料)
分析を始める前に、この3つを分けることがこの授業の出発点です。「売上が下がった」は現象であって、まだ問いではありません。問いとは、答えが出たときに誰かの行動が変わる形に書かれたものです。
直感的な説明:問いは「判断の分かれ道」に置く看板
道に迷った人に「どこかへ行きたい」と言われても、案内はできません。「駅とバス停のどちらへ行くべきか」と聞かれれば、案内できます。分析も同じで、選択肢が2つ以上あり、どちらを選ぶかで迷っている場所に問いを置くと、答える価値が生まれます。
さくら雑貨の場合、店長が来月に打てる手は、例えば次のようなものです。
- 集客施策(チラシ配布、SNS広告)を増やす
- 品ぞろえや欠品対策を見直す(来た人が買えるようにする)
- 何もしないで様子を見る(一時的な変動かもしれない)
すると、問いは次のように具体化できます。
「今月の売上減少は、来店者数・購入率・1人当たり売上のどれの変化に対応しているか。その結果により、来月は集客施策と欠品対策のどちらを先に試すかを決める。」
この1文には、何を比べるか(先月と今月、3つの要素)と、答えで何が変わるか(来月の施策の優先順位)が入っています。「原因を分析して」よりずっと狭いですが、狭いからこそ、データで答えられます。
ポイントは、分解は原因の確定ではなく、次に調べる場所を絞る道具だということです。分解の結果「来店者数が減った」と分かっても、なぜ減ったか(広告、天気、近くの競合店、工事など)はまだ分かりません。それでも「品ぞろえより先に集客側を調べる」という絞り込みはできます。
正確な定義:現象・目標・仮説・問いと、問いの5要素
用語を正確に分けます。
| 用語 | 定義 | さくら雑貨の例 |
|---|---|---|
| 現象 | 観測された事実・変化 | 売上が20万円→16万円 |
| 目標 | 到達したい状態 | 売上を20万円に戻す |
| 仮説 | 現象を説明する、まだ確かめていない考え | 近くの道路工事で来店者が減った |
| 分析の問い | データで答えられ、答えにより判断が変わる疑問文 | 減少はどの要素に対応し、集客と欠品対策のどちらを先に試すべきか |
分析の問い(analytical question)は、次の5要素がそろって初めて答えられる状態になります。
- 対象:どの店舗・顧客・商品か(駅前店だけか、全店か)
- 期間:いつといつか(暦月か、直近30日か。日数がそろっているか)
- 定義:売上は税込か税抜か、返品を引くか、来店者数はどのセンサーで数えたか
- 比較:何と何を比べるか(先月、前年同月、他店、計画値)
- 変わる判断:答えにより誰が何を決めるか(店長が来月の施策を選ぶ)
売上の分解は、次の恒等式(定義から必ず成り立つ式)で表します。
$$\text{売上} = N \times r \times a$$
- $N$:来店者数(人)
- $r$:購入率=購入者数÷来店者数(0〜1の割合。%で書くときは100倍)
- $a$:購入者1人当たり売上(円/人)
先月を代入すると $1000 \times 0.20 \times 1000 = 200{,}000$ 円、今月は $800 \times 0.20 \times 1000 = 160{,}000$ 円です。$r$ と $a$ は同じで $N$ だけが2割減っているので、今月の4万円減は来店者数の減少に対応していると言えます。
注意:「対応している」と「原因である」は違います。この式は掛け算の恒等式なので、どんなデータでも必ず成り立ちます。式が成り立つことは、来店者数を増やせば売上が戻ることの証明にはなりません(例えば、来店者の中身が変わり、増やしても買わない人ばかりが来るかもしれません)。
段階付き例題:依頼から問いと次の調査までの5ステップ
入力:店長の依頼「売上が2割下がった。原因を分析して」と、上の表。
ステップ1:計測と定義の変更を先に疑う。原因を探す前に、「数字の作り方が変わっていないか」を確認します。今月から来店者センサーを交換していないか、売上に返品を含める扱いが変わっていないか、今月の営業日数が少なくないか(例:先月31日、今月28日で改装休業2日)。もし営業日数が違うなら、1日当たりで比べ直します。ここでは「同じ店舗・同じ営業日数・同じ定義」と確認できたとします。
ステップ2:売上を要素に分解する。
| 要素 | 先月 | 今月 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 来店者数 $N$ | 1,000人 | 800人 | −20% |
| 購入率 $r$ | 20% | 20% | 0ポイント |
| 1人当たり売上 $a$ | 1,000円 | 1,000円 | 0% |
| 売上 | 200,000円 | 160,000円 | −20%(−40,000円) |
ステップ3:対応している要素を読む。変化しているのは $N$ だけです。4万円の減少は来店者数の減少に対応しています。
ステップ4:原因の仮説を並べる(まだ断定しない)。来店者数が減る理由として、「チラシ配布を先月でやめた」「駅前の道路工事」「雨の日が多かった」「近くに競合店が開店した」などが考えられます。これらは仮説であり、どれもまだ確かめていません。
ステップ5:判断と次に必要なデータを決める。店長の判断は「来月、集客施策と欠品対策のどちらを先に試すか」です。分解の結果、購入率と単価は変わっていないので、欠品対策の優先度は下がります。集客側の仮説を見分けるために、日別の来店者数・天気・チラシ配布日・工事期間を追加で集めます。
出力:「売上減少4万円は来店者数の減少(1,000→800人)に対応。購入率・単価は変化なし。来店減の原因は未確定で、日別来店者数と天気・チラシ・工事の記録で集客側の仮説を見分ける。それまでは欠品対策より集客施策の検討を優先する。」
意味:この出力は「原因はこれです」と言っていません。それでも、店長はどちらを先に検討するかを決められます。これが「判断に使える分析」です。
操作して理解する:数字を変えて、分解の結果を予想する
次のコードは、2か月の数字から売上と各要素の変化率を計算します。N(来店者数)、r(購入率)、a(1人当たり売上)の値を書き換えて、実行前に結果を予想してから確かめてください。
# 先月と今月の数字(辞書:キーは要素名、値は数値)
last = {"N": 1000, "r": 0.20, "a": 1000}
this = {"N": 800, "r": 0.20, "a": 1000}
def sales(d):
# 売上 = 来店者数 × 購入率 × 1人当たり売上(戻り値は円)
return d["N"] * d["r"] * d["a"]
print("先月の売上:", round(sales(last)), "円")
print("今月の売上:", round(sales(this)), "円")
for k in ["N", "r", "a"]:
change = this[k] / last[k] - 1 # 変化率(0.1なら+10%)
print(f"{k} の変化率: {change:+.1%}")
出力は次のとおりです。
先月の売上: 200000 円
今月の売上: 160000 円
N の変化率: -20.0%
r の変化率: +0.0%
a の変化率: +0.0%
試してほしい変更:
- (1) 今月の
rを0.25にする → 売上は $800 \times 0.25 \times 1000 = 200{,}000$ 円で先月と同じ。売上だけを見ると「何も起きていない」ように見えますが、来店者は2割減り、購入率は5パーセントポイント上がっています。 - (2) 今月を
N=900, r=0.20, a=1100にする → 売上は198,000円。ほぼ同じ売上でも、来店減と単価増が打ち消し合っています。 - (3) 3つすべてが少しずつ下がると、どれか1つだけでは説明できません。そのときは「どの要素から調べるか」を、動かせる施策があるかで決めます。
この操作から分かるのは、1つの指標(売上)だけで状況を説明してはいけないということです。
発展:問いの良し悪しを見分ける基準と、問いを変えてよい場合
良い分析の問いかを点検する観点を挙げます。
| 観点 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 判断との結び付き | 売上の傾向を把握したい | 来月の施策Aと施策Bのどちらを先に試すかを決めたい |
| 答えられる範囲 | なぜ客は来なくなったのか(心理全般) | 来店減は工事期間・雨天日に集中しているか |
| 比較の明示 | 今月はどうだったか | 今月を先月・前年同月・隣の店舗と比べてどうか |
| 定義の明示 | 売上は下がったか | 税抜・返品控除後の売上は下がったか |
観測だけで答えられない問いもあります。「チラシを再開したら来店者は戻るか」は、介入(行動を変えること)の効果を聞いているので、過去のデータを眺めるだけでは確かめにくい問いです。この場合、一部の地区だけでチラシを配って比べる実験や、追加調査に進みます(A/Bテスト・実験分析(有料版)、因果推論・DAG・潜在結果(有料版)で扱います)。
問いは途中で変えてよいです。データを見て「来店者数ではなく、実は特定の曜日だけ減っている」と分かれば、問いを絞り直します。ただし、変更理由と日付を記録しておきます。記録がないと、都合の良い結果が出るまで問いを変え続けた(後付けの分析)と区別できなくなるからです。
また、分解の式は1通りではありません。「売上=客数×客単価」「売上=商品カテゴリ別売上の合計」「売上=新規顧客の売上+既存顧客の売上」など、判断に合う分け方を選びます。施策が「新規客の獲得」なら、新規と既存に分ける分解の方が判断に直結します。
よくある失敗
失敗1:現象を問いだと思い込み、グラフを作って完了にする
誤った進め方:「売上が下がった」を受けて、日別売上の折れ線グラフ、曜日別の棒グラフ、商品カテゴリ別の円グラフを10枚作り、「売上の推移をまとめました」と報告する。
なぜ誤りか:どのグラフも「何を判断するためのものか」が決まっていないため、店長は「で、何をすればいいの?」と聞き返すしかありません。グラフの枚数は成果ではありません。
直し方:最初に問いの1文(5要素入り)を書き、店長と合意します。各グラフは「この問いのどの部分に答えるか」を1行で説明できるものだけを残します。完了条件は「グラフができた」ではなく「店長が来月の施策の優先順位を決められる材料がそろった」にします。
失敗2:分解の結果を原因の証明として報告する
誤った報告:「来店者数が20%減っていました。原因は広告不足です。広告費を増やしましょう。」
計算の比較:
| 主張 | データで言えるか |
|---|---|
| 売上減4万円は来店者数の減少(1,000→800人)に対応している | 言える(恒等式の計算) |
| 来店者が減った原因は広告不足である | 言えない(広告と来店の関係はまだ見ていない) |
| 広告費を増やせば売上は20万円に戻る | 言えない(介入の効果は未検証) |
なぜ誤りか:分解は「どこが動いたか」を示すだけで、「なぜ動いたか」は示しません。同じ期間に工事や悪天候があれば、広告を増やしても来店は戻らないかもしれません。
直し方:報告を「対応している要素(言えること)」「原因の仮説(未確認)」「仮説を見分けるのに必要なデータ」の3段に分けて書きます。
失敗3:期間・対象・定義をそろえずに比べる
誤った計算:先月(31日・駅前店のみ)の売上200,000円と、今月(28日・駅前店+臨時の催事売場)の売上を比べる。あるいは、先月は税込、今月は税抜で集計されていた。
例えば、先月31日で200,000円、今月28日で180,000円なら、月合計では10%減に見えます。しかし1日当たりにすると、先月 $200{,}000 \div 31 \approx 6{,}452$ 円、今月 $180{,}000 \div 28 \approx 6{,}429$ 円で、ほぼ同じです。減少の大半は日数の違いで説明できます。
なぜ誤りか:比べる2つの数字の作り方が違うと、差は「店の状況の変化」ではなく「数え方の変化」を含みます。
直し方:比較の前に、対象(店舗・売場)、期間(日数・営業日数)、定義(税込/税抜・返品の扱い・センサー)の3点を表にしてそろっているか確認します。そろわない場合は、1日当たりにする、同じ定義で集計し直す、比較できないと明記する、のいずれかを行います。
まとめ
- 「売上が下がった」は現象であり、問いではない。問いは答えにより誰かの判断が変わる形で書く。
- 問いの5要素は、対象・期間・定義・比較・変わる判断。
- 原因探しの前に、計測方法・定義・期間がそろっているかを確認する。
- 売上の分解は次に調べる場所を絞る道具であり、原因の証明ではない。
- 合計が同じでも要素は動いていることがある。1つの指標だけで状況を説明しない。
用語
- 現象(phenomenon / observation)
観測された事実や変化。例:売上が20万円から16万円に下がった。
- 分析の問い(analytical question)
データで答えられ、答えにより判断が変わる疑問文。対象・期間・定義・比較・変わる判断を含む。
- 仮説(hypothesis)
現象を説明する、まだ確かめていない考え。証拠で支持・否定される。
- 恒等式(identity)
定義から常に成り立つ式。売上=来店者数×購入率×1人当たり売上は、どんなデータでも成り立つ。
よくある質問
なぜすぐに原因を調べず、問いを作るところから始めるのですか?
原因の候補は無数にあり、全部を調べる時間はないからです。問いに「答えで何を決めるか」を入れると、判断を変えない候補を後回しにできます。例えば欠品対策をする予定がないなら、欠品の詳細分析は優先度が下がります。
現象と仮説はどう見分けますか?
データで直接確かめられた事実が現象、まだ確かめていない「〜だから」が仮説です。「来店者数が800人だった」は現象、「工事のせいで来店者が減った」は仮説です。報告書では、仮説を書くときに「〜の可能性がある」と書き、現象と混ぜないようにします。
データがないときはどうすればよいですか?
まず、そのデータが取得できるか(いつまでに、いくらで)を確認します。取得できない場合は、代わりの指標(例:来店者数がなければレシート枚数)を使うか、判断を保留して追加取得を提案します。データ不足を報告することも、正しい分析結果の1つです(不足と追加収集)。
「AIで売上を予測したい」と言われたら、どこから始めればよいですか?
予測そのものではなく、予測で何を決めるかから始めます。発注量を決めるのか、人員配置を決めるのかで、必要な予測の粒度(日別・商品別など)が変わります。目的と比較案(今の決め方)を先に確認しましょう。
仮説はいくつ立てればよいですか?
思いつくだけ出したあとで、「判断への影響が大きい」「手持ちのデータで確かめられる」ものを2〜4個に絞るのが実務的です。全部を同時に調べようとすると期限に間に合いません。優先順位の付け方はL03とL05で扱います。
分析をしないという選択はありですか?
あります。分析にかかる費用(時間・人手)に対して、結果がどうであっても判断が変わらないなら、分析しないのが合理的です。例えば、どの結果でも来月は同じ施策を打つと決まっているなら、分析より実行を優先します。詳しくはL06で扱います。
確認問題
問1 店長の「先月より売上が2割下がった」という発言は、この授業の分類ではどれに当たるか。
- ① 分析の問い
- ② 現象
- ③ 仮説
- ④ 完了条件
解答と解説
正解:②
観測された事実・変化なので現象です。まだ「何を比べて何を決めるか」が入っていないため、問いではありません。
問2 分析の問いの5要素として、本文で挙げたものの組合せはどれか。
- ① 対象・期間・定義・比較・変わる判断
- ② 目的・予算・担当・期限・ツール
- ③ 平均・中央値・最大・最小・件数
- ④ 仮説・結論・図・表・付録
解答と解説
正解:①
対象・期間・定義・比較・変わる判断がそろうと、データで答えられ、答えが行動につながる問いになります。
問3 売上を「来店者数×購入率×1人当たり売上」に分解したら、来店者数だけが20%減っていた。正しい解釈はどれか。
- ① 来店者数を増やせば売上は必ず元に戻る
- ② 広告不足が原因だと証明された
- ③ 売上減少は来店者数の減少に対応しているが、来店減の原因はまだ分からない
- ④ 分解は恒等式なので何も分からない
解答と解説
正解:③
分解は「どの要素が動いたか」を示し、次に調べる場所を絞ります。なぜ動いたかは別の証拠が必要です。
問4 原因を探し始める前に最初に確認すべきこととして、最も適切なのはどれか。
- ① 競合店の価格
- ② 計測方法・定義・期間(日数)が比較する2時点でそろっているか
- ③ 来月の広告予算
- ④ スタッフの満足度
解答と解説
正解:②
数字の作り方が変わっていれば、差は店の状況ではなく数え方の違いを含みます。原因探しより先に確認します。
問5 購入率が20%から25%に上がった。この変化の正しい言い方はどれか。
- ① 5%増えた
- ② 25%増えた
- ③ 5パーセントポイント増えた(相対的には25%増)
- ④ 20%増えた
解答と解説
正解:③
割合どうしの差は25−20=5パーセントポイント。相対的な変化率は 25÷20−1=25% です。両者を区別して書きます。
問6 分析の途中で、来店減が週末だけに集中していると分かった。問いの扱いとして適切なのはどれか。
- ① 最初の問いを変えてはいけないので無視する
- ② 変更理由と日付を記録したうえで、問いを週末の来店減に絞り直す
- ③ 記録せずに問いを差し替え、最初から週末を調べていたことにする
- ④ 分析を中止する
解答と解説
正解:②
問いは途中で変えてよいですが、理由を記録しないと、都合の良い結果を探した後付けの分析と区別できなくなります。
次に学ぶこと
次は 利用者と意思決定 で、問いを使う利用者と、その人が下す意思決定(選択肢・基準・期限)を整理します。その後 仮説と必要証拠 で、仮説ごとに必要な証拠を決めます。
割合とパーセントポイントの計算に不安があれば 比率・割合・パーセントポイント に、売上の分解の基本は DSの仕事を小例で体験 に戻ってください。この授業の確認問題だけで習得とはしません。AN01 の総合テストと自力課題で判定します。
キャリア学習:データサイエンティスト・機械学習エンジニア・DX推進・研究者を目指す人の学習アプリ。164モジュール・984授業を、ブラウザで動くSQLとPythonの演習で。基礎と各分野の最初のモジュールは無料。全部は2,980円の買い切り。
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